2009年05月01日
language
「ふんがぁー!!」
「ママー!ママー!来てー!!」
「なーに?大きな声出して?」
「おじいちゃんが!ふんがぁーって言ったの!」
「そんな訳ないでしょ!」
「ぼく聞いたもん!」
「あのね。おじいちゃんはね。」
「ふんがぁー!!」
「ねっ!」
「あなたー!あなたー!早く!早く来てー!」
「さっきから何を騒いでんだ?」
「お義父さんが!お義父さんが!お義父さんが!」
「ふんがぁーって言ったの!」
「おいおいおい。何を言ってんだよ。親父はもう」
「ふんがぁー!!」
「親父!?」
「全世界の皆様!よーくお聞き下さい!!奇跡の雄叫びを!魂の言葉を!」
「ふんがぁー!!」
「でたぁぁぁ!これが!これが!おじいさんの!ふんがぁーだぁぁぁ!」
「あのベストセラー小説『ふんがぁー!!』がついに映画化!映画史に残る名作になる事は間違いないでしょう!」
「親父もいい冥土の土産が出来て喜んでるよ。きっとあっちでも、ふんがぁーって言ってんだろうな。」
「そうですね。」
「パパー!ママー!来てー!おばあちゃんが!おばあちゃんが!ぬおーって言ったー!!」
「ママー!ママー!来てー!!」
「なーに?大きな声出して?」
「おじいちゃんが!ふんがぁーって言ったの!」
「そんな訳ないでしょ!」
「ぼく聞いたもん!」
「あのね。おじいちゃんはね。」
「ふんがぁー!!」
「ねっ!」
「あなたー!あなたー!早く!早く来てー!」
「さっきから何を騒いでんだ?」
「お義父さんが!お義父さんが!お義父さんが!」
「ふんがぁーって言ったの!」
「おいおいおい。何を言ってんだよ。親父はもう」
「ふんがぁー!!」
「親父!?」
「全世界の皆様!よーくお聞き下さい!!奇跡の雄叫びを!魂の言葉を!」
「ふんがぁー!!」
「でたぁぁぁ!これが!これが!おじいさんの!ふんがぁーだぁぁぁ!」
「あのベストセラー小説『ふんがぁー!!』がついに映画化!映画史に残る名作になる事は間違いないでしょう!」
「親父もいい冥土の土産が出来て喜んでるよ。きっとあっちでも、ふんがぁーって言ってんだろうな。」
「そうですね。」
「パパー!ママー!来てー!おばあちゃんが!おばあちゃんが!ぬおーって言ったー!!」
2009年05月02日
restart
「オールグリーン!いつでもいけます!ドクター!」
俺は今、冷たいベットの上に寝かされ、硝子の向こう側の白衣を着た男達がいるまるで機械の要塞のような部屋からの合図を待っている。
「全く馬鹿な人間ばっかりだね。記憶の完全リセット?記憶を完全リセットした人間は、単なる抜け殻。」
「ドクター?装置はオールグリーンです。」
「聞こえてるさ。硝子の向こうの男を見てみなよ。まるでこれから人生を再出発すかのような錯覚に陥って、目が輝いてるよ。」
「ドクター?」
「やるよ。」
俺の人生は今日再スタートする。
「完全リセットを始めるよ?」
「ああ、頼む。」
「じゃっ!記憶の」
「ピピッピピッ!!」
「通信が入っちゃったから、そのまま待っててよ。」
俺の再出発を邪魔するのは誰だ?
「ドクター!処理室からです!」
「回線を繋いでよ。」
「ドクターかい?」
「なに?これから廃棄処理だから手短にね。」
「その事なんだが、しばらくゴミは出さんでくれ。処分が追い付かん!」
「・・・・・・・・・了解。て事で、あの人間に帰るよう伝えてよ。」
ツイてない。俺の人生は、これからもツイてないんだろうか?・・・・・・・・・帰ろう。
俺は今、冷たいベットの上に寝かされ、硝子の向こう側の白衣を着た男達がいるまるで機械の要塞のような部屋からの合図を待っている。
「全く馬鹿な人間ばっかりだね。記憶の完全リセット?記憶を完全リセットした人間は、単なる抜け殻。」
「ドクター?装置はオールグリーンです。」
「聞こえてるさ。硝子の向こうの男を見てみなよ。まるでこれから人生を再出発すかのような錯覚に陥って、目が輝いてるよ。」
「ドクター?」
「やるよ。」
俺の人生は今日再スタートする。
「完全リセットを始めるよ?」
「ああ、頼む。」
「じゃっ!記憶の」
「ピピッピピッ!!」
「通信が入っちゃったから、そのまま待っててよ。」
俺の再出発を邪魔するのは誰だ?
「ドクター!処理室からです!」
「回線を繋いでよ。」
「ドクターかい?」
「なに?これから廃棄処理だから手短にね。」
「その事なんだが、しばらくゴミは出さんでくれ。処分が追い付かん!」
「・・・・・・・・・了解。て事で、あの人間に帰るよう伝えてよ。」
ツイてない。俺の人生は、これからもツイてないんだろうか?・・・・・・・・・帰ろう。
2009年05月07日
holy night
「ほぉうっほぉうっほぉうっ!!わしにクリスマスプレゼント?」
「うん!」
「わしがクリスマスプレゼントを貰うとはな。」
「迷惑だった?」
「嬉しいよ!」
「えへへ。」
「だが、何だか悪いような気もするのぅ。」
「いいのいいの!だってだって!こんな寒い雪の日でも休まないで、お仕事すっごく頑張ってるんだもん!」
「そりゃあ!子供達の喜ぶ顔が見たいからな!」
「だからクリスマスプレゼント!はいっ!」
「じゃあ、遠慮なく貰うとするかのぅ。ありがとう。」
「えへへ。」
「ほぉうっほぉうっほぉうっ!」
「じゃあ、あたち帰るね。」
「気をつけてな。」
「・・・・・・お爺さん?」
「ん?」
「お爺さんの作るおもちゃって…すっごく素敵だね!バイバイ!」
「ほれ!クリスマスプレゼントのお礼に一つ持って行け!わしからのクリスマスプレゼントだ!」
「うわぁー!ありがとう!!」
わしが木で作ったピエロの人形を受け取ると、小さなトナカイが引く小さなソリに乗った小さなサンタクロースは、嬉しそうに笑顔で手を振りながら、聖なる夜空を走り去って行った。
そしてわしは、不格好で美味しそうなケーキを食べる為にコーヒーを入れる事にした。
「うん!」
「わしがクリスマスプレゼントを貰うとはな。」
「迷惑だった?」
「嬉しいよ!」
「えへへ。」
「だが、何だか悪いような気もするのぅ。」
「いいのいいの!だってだって!こんな寒い雪の日でも休まないで、お仕事すっごく頑張ってるんだもん!」
「そりゃあ!子供達の喜ぶ顔が見たいからな!」
「だからクリスマスプレゼント!はいっ!」
「じゃあ、遠慮なく貰うとするかのぅ。ありがとう。」
「えへへ。」
「ほぉうっほぉうっほぉうっ!」
「じゃあ、あたち帰るね。」
「気をつけてな。」
「・・・・・・お爺さん?」
「ん?」
「お爺さんの作るおもちゃって…すっごく素敵だね!バイバイ!」
「ほれ!クリスマスプレゼントのお礼に一つ持って行け!わしからのクリスマスプレゼントだ!」
「うわぁー!ありがとう!!」
わしが木で作ったピエロの人形を受け取ると、小さなトナカイが引く小さなソリに乗った小さなサンタクロースは、嬉しそうに笑顔で手を振りながら、聖なる夜空を走り去って行った。
そしてわしは、不格好で美味しそうなケーキを食べる為にコーヒーを入れる事にした。
2009年05月08日
fan
「まだか!」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「まだ完成しないのか!」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「もう時間がないんだぞ!」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「発売日もイベント会場も決定しているんだ!いや、そんな事よりも何よりもファンが!ファンがお前を待っているんだぞ!お前のラブソングを!」
「・・・・・・・・・出来た!」
「本当か!早く聴かせてくれ!」
「ああ。」
これは何だ?
この気持ちは何だ?
そうか きっと僕は
だったらこれは
この気持ちはたぶん
そうか きっと僕の
これは カタチなんだ
四角く丸く三角形で
フワフワ重くって
カチカチ柔らかくって
透明な虹色で 鮮明に輝いて
甘くって ほろ苦くって
おそらく僕は君が好きなんだ
何気なく君の事が好きなんだ
だったら君へ告げてみようか
そう さりげなくこの気持ちを
愛のカタチを手に
僕の気持ちを胸に
今から君に会いに行こう
これは愛だ
この気持ちは愛だ
そうか きっとずっと
ここに 存在してたのか
「いいじゃないか!最高のラブソングだ!これはヒット間違いなしだ!ファンも大喜びだぞ!」
「じゃあ、歌うよ。」
「今の何だったの?」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「まだ完成しないのか!」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「もう時間がないんだぞ!」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「発売日もイベント会場も決定しているんだ!いや、そんな事よりも何よりもファンが!ファンがお前を待っているんだぞ!お前のラブソングを!」
「・・・・・・・・・出来た!」
「本当か!早く聴かせてくれ!」
「ああ。」
これは何だ?
この気持ちは何だ?
そうか きっと僕は
だったらこれは
この気持ちはたぶん
そうか きっと僕の
これは カタチなんだ
四角く丸く三角形で
フワフワ重くって
カチカチ柔らかくって
透明な虹色で 鮮明に輝いて
甘くって ほろ苦くって
おそらく僕は君が好きなんだ
何気なく君の事が好きなんだ
だったら君へ告げてみようか
そう さりげなくこの気持ちを
愛のカタチを手に
僕の気持ちを胸に
今から君に会いに行こう
これは愛だ
この気持ちは愛だ
そうか きっとずっと
ここに 存在してたのか
「いいじゃないか!最高のラブソングだ!これはヒット間違いなしだ!ファンも大喜びだぞ!」
「じゃあ、歌うよ。」
「今の何だったの?」
2009年05月09日
tonight
「さあ、行くとするか。」
「本当に、殺さなくちゃいけな」
「おいおい。また、臆病坊やのご帰還か?」
「他に、何か方法が」
「いい加減にしろ!他に、方法だと?殺すよりいい方法か?奴と仲直りする方法か?おい?わしらは、いったい奴にどれだけ酷い事をされたと思ってるんだ!」
「・・・・・・・・・分かってる。」
「ふんっ!殺りたくなければ、ここに残って一人で、そのいい方法ってのを考えてるんだな。わしは、行く。」
「・・・・・・・・・僕も行く。」
「いいんだな?生きて帰れる保証はないんだぞ?」
「分かってる。だって、それも打ち合わせしたじゃないか。」
「ふんっ!若造が。」
「最終確認なんだけど、僕がニコニコして、あんたがプンプンするんだよね?」
「そうだ。奴を殺すには、それしかない。お前は、おもいっきりニコニコしろ。わしは、おもいっきりプンプンする。ああ、ちょっと練習してみるか。ニコニコしてみな。」
「こうかな?」
「ああ、なかなかだ。だが、もっとニコニコした方がいいな。」
「こう?」
「いや、今度はニコニコしすぎだ。それじゃあ、わしがプンプン出来ない。」
「なら、こんな感じ?」
「まあまあだな。さあ、行くとするか。」
「・・・・・・・・・うん!」
「本当に、殺さなくちゃいけな」
「おいおい。また、臆病坊やのご帰還か?」
「他に、何か方法が」
「いい加減にしろ!他に、方法だと?殺すよりいい方法か?奴と仲直りする方法か?おい?わしらは、いったい奴にどれだけ酷い事をされたと思ってるんだ!」
「・・・・・・・・・分かってる。」
「ふんっ!殺りたくなければ、ここに残って一人で、そのいい方法ってのを考えてるんだな。わしは、行く。」
「・・・・・・・・・僕も行く。」
「いいんだな?生きて帰れる保証はないんだぞ?」
「分かってる。だって、それも打ち合わせしたじゃないか。」
「ふんっ!若造が。」
「最終確認なんだけど、僕がニコニコして、あんたがプンプンするんだよね?」
「そうだ。奴を殺すには、それしかない。お前は、おもいっきりニコニコしろ。わしは、おもいっきりプンプンする。ああ、ちょっと練習してみるか。ニコニコしてみな。」
「こうかな?」
「ああ、なかなかだ。だが、もっとニコニコした方がいいな。」
「こう?」
「いや、今度はニコニコしすぎだ。それじゃあ、わしがプンプン出来ない。」
「なら、こんな感じ?」
「まあまあだな。さあ、行くとするか。」
「・・・・・・・・・うん!」
2009年05月14日
new variety
「どうしたんですか、博士!こんな夜中に呼び出したりして!」
「動物学者の君に見てもらいたい新種の動物がいるのだよ。」
「新種の動物!?」
「私のウイルス研究チームが、ジャングルで発見して連れて帰って来たのだよ。」
「ここにいるんですか!?」
「いるのだよ。この中にいるのだよ。今、かぶせてある布を取るから、見てくれなのだよ。」
「ゴクリっ・・・・・・分かりました。」
「ブワサァァァァァッ!」
「これが、新種の動物!?」
「そうなのだよ。私は、この新種の動物を、仮にゴリラモグラと呼ぶ事にしたのだよ。」
「ゴリラモグラ!?」
「私の経験上、そして図鑑を調べてみても、こんなモグラはいないのだよ。」
「モグラ?ゴリラではなく、モグラですか?」
「ゴリラモグラなのだよ。」
「お言葉ですが、博士。どう見ても僕の目には、檻の中に入っている普通のゴリラにしか見えないんですが?」
「違うのだよ。違うのだよ。」
「はい?」
「こっちは、普通のゴリラなのだよ。見てもらいたいのは、あっちなのだよ。」
「ゴリラのフン?」
「そうなのだよ。ゴリラモグラは、ゴリラのフンの中でのみ生息するモグラなのだよ。」
「動物学者の君に見てもらいたい新種の動物がいるのだよ。」
「新種の動物!?」
「私のウイルス研究チームが、ジャングルで発見して連れて帰って来たのだよ。」
「ここにいるんですか!?」
「いるのだよ。この中にいるのだよ。今、かぶせてある布を取るから、見てくれなのだよ。」
「ゴクリっ・・・・・・分かりました。」
「ブワサァァァァァッ!」
「これが、新種の動物!?」
「そうなのだよ。私は、この新種の動物を、仮にゴリラモグラと呼ぶ事にしたのだよ。」
「ゴリラモグラ!?」
「私の経験上、そして図鑑を調べてみても、こんなモグラはいないのだよ。」
「モグラ?ゴリラではなく、モグラですか?」
「ゴリラモグラなのだよ。」
「お言葉ですが、博士。どう見ても僕の目には、檻の中に入っている普通のゴリラにしか見えないんですが?」
「違うのだよ。違うのだよ。」
「はい?」
「こっちは、普通のゴリラなのだよ。見てもらいたいのは、あっちなのだよ。」
「ゴリラのフン?」
「そうなのだよ。ゴリラモグラは、ゴリラのフンの中でのみ生息するモグラなのだよ。」
2009年05月15日
weather man
天候を操れる男。本当に、そんな男が存在するのだろうか?こんな人里離れた村に、昨日から休まず車を走らせ、村人からの情報で数時間も森をさ迷っている。もしガセネタだったら、とんだバカンスだ。
「馬鹿な!?」
俺の目の前に現れた男の頭の上には雨雲があり、その男は雨の中にいた。
「止まないんですよ、雨。」
「止まない?君は、天候を操れるんだろ?」
「はい。」
「だったら、雨を操ればいいじゃないか。」
「そうですね。」
男は、何とも言えない空気と独特の雰囲気を醸し出していた。だが、いた!天候を操れる男は、本当に存在した!
「僕に何か?」
「今度は、暴風?あっああ、君に頼みたい事があるんだ。実は」
「ドーン!!」
その時だった。俺の真横にある大きな木に、雷が落ちた。
「ダメです。」
「えっ?」
「帰って下さい。」
「俺はまだ何も・・・・・・。」
「あなた達だけのものじゃない。天気はみんなのもの。だから僕も、こうして頭の上で力を収縮させてるんです。僕には、あなた達を助ける事は出来ない。」
「頼む!世界中に雪を降らし続けてくれ!」
「もう帰って下さい、雪だるまさん。」
「馬鹿な!?」
俺の目の前に現れた男の頭の上には雨雲があり、その男は雨の中にいた。
「止まないんですよ、雨。」
「止まない?君は、天候を操れるんだろ?」
「はい。」
「だったら、雨を操ればいいじゃないか。」
「そうですね。」
男は、何とも言えない空気と独特の雰囲気を醸し出していた。だが、いた!天候を操れる男は、本当に存在した!
「僕に何か?」
「今度は、暴風?あっああ、君に頼みたい事があるんだ。実は」
「ドーン!!」
その時だった。俺の真横にある大きな木に、雷が落ちた。
「ダメです。」
「えっ?」
「帰って下さい。」
「俺はまだ何も・・・・・・。」
「あなた達だけのものじゃない。天気はみんなのもの。だから僕も、こうして頭の上で力を収縮させてるんです。僕には、あなた達を助ける事は出来ない。」
「頼む!世界中に雪を降らし続けてくれ!」
「もう帰って下さい、雪だるまさん。」
2009年05月16日
unexpected
例えば、世界が終わるかもしれないなんて考える時がある。
地球がこの宇宙から消滅する日。
でも、それがいつ頃かなんて誰にも分からない。それこそ1秒後かもしれないし、もしかしたら終わらないかもしれない。
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
例えば、家から外出する時、当たり前のように玄関の扉を開けるが、当たり前のようにもう1度玄関の扉を開けて家に帰って来れるとは限らない。
予測不能な日常。死と隣り合わせの現状。
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
簡単に言えば、世の中なんて極小の事から究極な事まで、分からない事だらけだって事だ。何が起こるか分からないから恐ろしい反面、何が起こるか分からないから楽しいのが人生なのかもしれない。
分からない事に慣れてしまった我々人間は、分からない事の不安と安堵に包まれているのかもしれない。私も玄関の扉を開けたさっきまでは、無意識なその不安と安堵に包まれていた。
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
考えなくてもいいような事を考えずに、日常を過ごそうとしていた矢先、強盗に押し入られ首を絞められている現在。
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
唯一、分かった事は、唯一、予測可能な事は、確実な死だっ
地球がこの宇宙から消滅する日。
でも、それがいつ頃かなんて誰にも分からない。それこそ1秒後かもしれないし、もしかしたら終わらないかもしれない。
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
例えば、家から外出する時、当たり前のように玄関の扉を開けるが、当たり前のようにもう1度玄関の扉を開けて家に帰って来れるとは限らない。
予測不能な日常。死と隣り合わせの現状。
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
簡単に言えば、世の中なんて極小の事から究極な事まで、分からない事だらけだって事だ。何が起こるか分からないから恐ろしい反面、何が起こるか分からないから楽しいのが人生なのかもしれない。
分からない事に慣れてしまった我々人間は、分からない事の不安と安堵に包まれているのかもしれない。私も玄関の扉を開けたさっきまでは、無意識なその不安と安堵に包まれていた。
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
考えなくてもいいような事を考えずに、日常を過ごそうとしていた矢先、強盗に押し入られ首を絞められている現在。
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
唯一、分かった事は、唯一、予測可能な事は、確実な死だっ
2009年05月21日
heartwarming
「お父さん。」
「ん?」
「ちょっと来て下さい。」
「どうしたんだよ。この忙しい時に。」
「忙しいって、ゴロゴロしているだけじゃありませんか。ここの床なんですけどね。」
「床がどうした?」
「何か、見た目以上にゴリゴリしてるんですよ。」
「母さん。何を言ってんだ?床がゴリゴリって、言ってる意味が分からんぞ?」
「いいから、見て下さい。」
「どれどれ?なっ!?何だこのゴリゴリした床は!?いったいいつから、こんなにゴリゴリしてるんだ!?」
「私がさっき気付いた時には、もうゴリゴリしていました。」
「何なんだ!?何が起きたってんだ!?」
「お父さん、ちょっと触ってみて下さいよ。」
「えっ!?嫌だろ!かなりゴリゴリし過ぎだろ!ゴリゴリ感が否めないぞ!母さ…か、母さん!?」
「はい?」
「顔がゴリゴリしているぞ!!」
「えっ?」
「まさか母さん!このゴリゴリした床を触ったのか!?」
「ええ。」
「ええって、ゴリゴリ笑顔で言うんじゃないよ!ん?まさか!?このゴリゴリは感染するのか!?」
「お、お父さん!?顔が!?」
「まさか空気感染か!?」
「ギトギトしてますよ。」
「脂ギッシュなだけだ!!」
「ん?」
「ちょっと来て下さい。」
「どうしたんだよ。この忙しい時に。」
「忙しいって、ゴロゴロしているだけじゃありませんか。ここの床なんですけどね。」
「床がどうした?」
「何か、見た目以上にゴリゴリしてるんですよ。」
「母さん。何を言ってんだ?床がゴリゴリって、言ってる意味が分からんぞ?」
「いいから、見て下さい。」
「どれどれ?なっ!?何だこのゴリゴリした床は!?いったいいつから、こんなにゴリゴリしてるんだ!?」
「私がさっき気付いた時には、もうゴリゴリしていました。」
「何なんだ!?何が起きたってんだ!?」
「お父さん、ちょっと触ってみて下さいよ。」
「えっ!?嫌だろ!かなりゴリゴリし過ぎだろ!ゴリゴリ感が否めないぞ!母さ…か、母さん!?」
「はい?」
「顔がゴリゴリしているぞ!!」
「えっ?」
「まさか母さん!このゴリゴリした床を触ったのか!?」
「ええ。」
「ええって、ゴリゴリ笑顔で言うんじゃないよ!ん?まさか!?このゴリゴリは感染するのか!?」
「お、お父さん!?顔が!?」
「まさか空気感染か!?」
「ギトギトしてますよ。」
「脂ギッシュなだけだ!!」
2009年05月22日
experiment
大人から子供まで、老若男女問わず。人間は、実験が好きだ。下らない実験から人類の大いなる一歩的な実験まで、多種多様だ。もちろん、俺も例外ではない。
「誰か~!助けてくれ~!」
この実験は果たして成功なのか?失敗なのか?俺の中の実験成功の定義としては、例え99.9%成功しても100%成功じゃなければ、それは本当の意味での成功じゃない。だったら、俺の今回の実験は失敗だ。
「ママ~!」
「見たらいけません!」
「そこに誰かいるんですか?だったら、ちょっと手を貸してもらえませんか?」
衝動があり、行動があり、そこに成功や失敗がある。誰かに認められたいとかじゃなく、あくまで自己満足の繰り返し。実験の成分なんて、シンプルなもんだ。
「行くわよ。」
「あっ、帰らないで下さい!別に怪しい者じゃありませんから!」
「ママ~、困ってるよ?」
「あ、怪しい過ぎるわよ!超ド級な怪しさよ!帰るわよ!」
「待って下さい!行かないで!助けて下さい!」
「バイバ~イ!真ん丸さ~ん!」
俺は、完全な丸になりたい衝動に駆られ、そして実験に失敗した。
「戻れないんだぁぁぁぁぁ!!」
「誰か~!助けてくれ~!」
この実験は果たして成功なのか?失敗なのか?俺の中の実験成功の定義としては、例え99.9%成功しても100%成功じゃなければ、それは本当の意味での成功じゃない。だったら、俺の今回の実験は失敗だ。
「ママ~!」
「見たらいけません!」
「そこに誰かいるんですか?だったら、ちょっと手を貸してもらえませんか?」
衝動があり、行動があり、そこに成功や失敗がある。誰かに認められたいとかじゃなく、あくまで自己満足の繰り返し。実験の成分なんて、シンプルなもんだ。
「行くわよ。」
「あっ、帰らないで下さい!別に怪しい者じゃありませんから!」
「ママ~、困ってるよ?」
「あ、怪しい過ぎるわよ!超ド級な怪しさよ!帰るわよ!」
「待って下さい!行かないで!助けて下さい!」
「バイバ~イ!真ん丸さ~ん!」
俺は、完全な丸になりたい衝動に駆られ、そして実験に失敗した。
「戻れないんだぁぁぁぁぁ!!」
2009年05月23日
sleepless
眠いから眠りたいだけ眠った。そしたら、僕はそのまま死んだ。後悔なんてしてない。眠りたいだけ眠れたんだ。いったい何を後悔する必要があるんだ?
「ここから西へ行けば、天国。ここから東へ行けば、地獄。」
何か言ってる。あの世の案内人とか言う奴が、何か言ってる。
「昔は、我々があなた方の生前の行動を査定して、天国か地獄かを決定していました。」
あっそう。そうなんだ。そう言うのって、絵空事かと思ってた。
「でも、時代の流れと共に、あの世の制度も変化しました。我々が査定する時代は終わり、ここに来た魂の方々が行き先を選ぶ時代に突入したのです。」
何でまた?そんな面倒臭い時代に突入しちゃったんだ?僕は前の制度の方が好きだ。天国でも地獄でも、どっちだっていい。
「制度を決めた今の神様がそう言った方なので仕方ないのです。」
どう言った方なんだよ。まあ、神様がどんな奴かなんて興味はないけど。
「ですから、ここから西へ行けば、天国。ここから東へ行けば、地獄です。」
知ってる。何度も聞いた。
「あのう?いい加減に起きて行き先を決めてもらえませんか?」
ああ、まだまだ眠り足りない。
「ここから西へ行けば、天国。ここから東へ行けば、地獄。」
何か言ってる。あの世の案内人とか言う奴が、何か言ってる。
「昔は、我々があなた方の生前の行動を査定して、天国か地獄かを決定していました。」
あっそう。そうなんだ。そう言うのって、絵空事かと思ってた。
「でも、時代の流れと共に、あの世の制度も変化しました。我々が査定する時代は終わり、ここに来た魂の方々が行き先を選ぶ時代に突入したのです。」
何でまた?そんな面倒臭い時代に突入しちゃったんだ?僕は前の制度の方が好きだ。天国でも地獄でも、どっちだっていい。
「制度を決めた今の神様がそう言った方なので仕方ないのです。」
どう言った方なんだよ。まあ、神様がどんな奴かなんて興味はないけど。
「ですから、ここから西へ行けば、天国。ここから東へ行けば、地獄です。」
知ってる。何度も聞いた。
「あのう?いい加減に起きて行き先を決めてもらえませんか?」
ああ、まだまだ眠り足りない。
2009年05月28日
accelerator
「アクセルは、どこですか?」
「そんな物は、ないです。」
「えっ?聞いた事ありませんよ。アクセルのない車なんて。」
「でも、ない物はないので仕方ないんです。」
「アクセルもなしで、本当にこの車、走るんですか?」
「走ります。この車は、空気を循環させて走りますので、燃料代は一切掛かりません。空気を循環させているんで排気ガスも出しません。」
「そうなんですか?まあ、そうなんでしょうけど・・・・・・・・・。」
「お客様。」
「はい。」
「この車は、究極の未来カーなんです。お客様の想像力しだいで形を変え、空も飛び海も渡る事が可能なんです。海底散歩も宇宙旅行も可能なんです。大きさを変えれば、駐車する事なくポケットにしまう事も可能なんです。」
「なるほど。」
「アクセルがない事が、お客様にとって不便な事ならば、自分好みのアクセルを想像してしまえばいいんです。お客様?」
「はい。」
「固定概念を今すぐ捨て去りましょう。でなければ、この車に乗る事は出来ません。」
「でも、本当にこの車にそんな事が可能なんですか?」
「可能です!」
「いや、それ以前に本当に私の目の前に、その未来カーが存在しているんですか?」
「そんな物は、ないです。」
「えっ?聞いた事ありませんよ。アクセルのない車なんて。」
「でも、ない物はないので仕方ないんです。」
「アクセルもなしで、本当にこの車、走るんですか?」
「走ります。この車は、空気を循環させて走りますので、燃料代は一切掛かりません。空気を循環させているんで排気ガスも出しません。」
「そうなんですか?まあ、そうなんでしょうけど・・・・・・・・・。」
「お客様。」
「はい。」
「この車は、究極の未来カーなんです。お客様の想像力しだいで形を変え、空も飛び海も渡る事が可能なんです。海底散歩も宇宙旅行も可能なんです。大きさを変えれば、駐車する事なくポケットにしまう事も可能なんです。」
「なるほど。」
「アクセルがない事が、お客様にとって不便な事ならば、自分好みのアクセルを想像してしまえばいいんです。お客様?」
「はい。」
「固定概念を今すぐ捨て去りましょう。でなければ、この車に乗る事は出来ません。」
「でも、本当にこの車にそんな事が可能なんですか?」
「可能です!」
「いや、それ以前に本当に私の目の前に、その未来カーが存在しているんですか?」
2009年05月29日
fragmentary
女・・・だが、顔も声も姿も思い出せない。いや、そもそもこの断片的な記憶を思い出す必要があるのだろうか?
「あなた?そろそろ仕事に行く時間では?」
「ああ。」
朝、目覚めた時から頭の中を駆け巡る断片的な記憶。女、稲光、古城、海亀、焼きたてのパン、赤い果実、紫色の煙、カレーライス。
「行ってらっしゃい。」
「ああ。」
「バタン。」
長い廊下、二匹のミミズ、平行四辺形、地図、偽物の絵画、∞、狼、丸い眼鏡、流星群。
「∞さん!おはようございます!今日も寒いですね。」
彼は確か・・・三軒隣に住む若夫婦の旦那さ・・・・・・なに!?
「き、君!今何て言ったんだ?」
「今日も寒いですね。」
「違う!私の事だ!私の事を何て呼んだんだ!」
「イ、∞さん?」
∞・・・・・・あれは、私の事を指していたのか!?なら、他の断片的な記憶は何だ?ん?待てよ?
「確か・・・君の名は・・・・・・。」
「二匹のですよ。二匹のミミズです。」
二匹のミミズは彼の事だったのか!?・・・・・・はっ!そうか!そうだったのか!
「ありがとう!二匹の君!」
「∞さん?」
あれらは全て、この町内の住人達の名前だったんだ!
「あなた?そろそろ仕事に行く時間では?」
「ああ。」
朝、目覚めた時から頭の中を駆け巡る断片的な記憶。女、稲光、古城、海亀、焼きたてのパン、赤い果実、紫色の煙、カレーライス。
「行ってらっしゃい。」
「ああ。」
「バタン。」
長い廊下、二匹のミミズ、平行四辺形、地図、偽物の絵画、∞、狼、丸い眼鏡、流星群。
「∞さん!おはようございます!今日も寒いですね。」
彼は確か・・・三軒隣に住む若夫婦の旦那さ・・・・・・なに!?
「き、君!今何て言ったんだ?」
「今日も寒いですね。」
「違う!私の事だ!私の事を何て呼んだんだ!」
「イ、∞さん?」
∞・・・・・・あれは、私の事を指していたのか!?なら、他の断片的な記憶は何だ?ん?待てよ?
「確か・・・君の名は・・・・・・。」
「二匹のですよ。二匹のミミズです。」
二匹のミミズは彼の事だったのか!?・・・・・・はっ!そうか!そうだったのか!
「ありがとう!二匹の君!」
「∞さん?」
あれらは全て、この町内の住人達の名前だったんだ!
2009年05月30日
rolling
僕が、世知辛いこの世の中をローリングしながら移動していると、
「回るキミ。」
ダンディズムなおばさんが話し掛けてきた。僕は、ローリングを止める訳にはいかなかったから、そのままその場ローリングをした。
「僕ですか?」
「そう、回るキミだよ。」
「何ですか?」
「回るキミは、なぜ回っているのだね?」
僕は、ダンディズムなおばさんの買い物袋から、やたらと長〜く飛び出してる長ネギが気になった。
「先が見えない!?」
「何だって?」
「いえ、こっちの話です。特に気にしないで下さい。あれ?何でしたっけ?」
「ん?ああ、回るキミは、なぜ回っているのだね?と言う野暮な質問だよ。」
僕は、ダンディズムなおばさんの足元を横切ったセクシーバイオレンスな猫の鳴き声が気になった。
「あは~ん?」
「何だと?」
「えっ?いやいや、こっちの話なんで気にしないで下さい。ところで?」
「回るキミは、なぜ回っているのだね?だよ。早く教えてくれたまえ。」
「そんな事ですか。」
「そんな事なのだよ。」
「それは。」
「それは?」
「地球が回ってるからです。」
「よしんばっ!」
「回るキミ。」
ダンディズムなおばさんが話し掛けてきた。僕は、ローリングを止める訳にはいかなかったから、そのままその場ローリングをした。
「僕ですか?」
「そう、回るキミだよ。」
「何ですか?」
「回るキミは、なぜ回っているのだね?」
僕は、ダンディズムなおばさんの買い物袋から、やたらと長〜く飛び出してる長ネギが気になった。
「先が見えない!?」
「何だって?」
「いえ、こっちの話です。特に気にしないで下さい。あれ?何でしたっけ?」
「ん?ああ、回るキミは、なぜ回っているのだね?と言う野暮な質問だよ。」
僕は、ダンディズムなおばさんの足元を横切ったセクシーバイオレンスな猫の鳴き声が気になった。
「あは~ん?」
「何だと?」
「えっ?いやいや、こっちの話なんで気にしないで下さい。ところで?」
「回るキミは、なぜ回っているのだね?だよ。早く教えてくれたまえ。」
「そんな事ですか。」
「そんな事なのだよ。」
「それは。」
「それは?」
「地球が回ってるからです。」
「よしんばっ!」


